2019年10月22日の祝賀パレードで、「イケメンでかっこよすぎ!」と話題になった皇宮警察の皆さん。
一糸乱れぬ隊列で、特別仕様の漆黒のヘルメットとコスチュームに身を包み、
見ているだけでも、体力勝負で高い技術が求められる、「きつい」お仕事というイメージ。
お顔がイケメンだけでは到底勤まらない、崇高な仕事。
男性ばかりの職業に思えますが、実は皇宮警察の組織全体で、
女性も1割程度いらっしゃいます。
皇宮警察の年収や仕事内容、警察官やSPとの違いなども紹介します。
皇宮警察の皇宮護衛官の仕事とは
「警察」というと、白バイの交通警察や、交番のお巡りさん、ドラマでお馴染み刑事さんなどのイメージ。
ところがそんな「警察」以外にも、日本には一風変わった警察があります。
その名も「皇宮(こうぐう)警察」。
警視庁とか大阪府警といった、警察の“組織”のひとつに「皇宮警察」があります。
皇宮警察は「警察官」ではない
皇宮警察の任務は『皇室守護』。
日本の象徴である天皇陛下や皇室の方々を護衛するのが皇宮警察のお仕事です。
皇宮警察は、都道府県警との違いはたくさんありますが、
一般的には“警察官”と呼ばれるところ、
皇宮警察では“皇宮護衛官”とか、単に“護衛官”とも呼ばれます。
「護衛部」…皇族の身の回りの安全を直接お守りする
「警備部」…皇居や赤坂御用地、全国の御用邸などの警備に当たる
「警務部」…人事や広報など組織運営に携わる
このの3部から構成される皇宮警察は、皇族方の守護を専門とする国内唯一の組織です。
皇宮警察の特徴!“SPさん”や“警察官“とは違う!
『皇宮護衛官採用試験』に見事合格した皇宮警察の「たまご」の人たちは、
全寮制の皇宮警察学校に入校して半年~10ヶ月の訓練を受けます。
基本的なカリキュラムは都道府県警察の警察学校と同じだそうですが、
一般的なSP(私服警官)や警察官とは決定的に違う点がいくつかあります。
皇宮警察の特徴1)情操教育を受ける
皇宮護衛官になると、高い情操教養を身に着ける必要があります。
情操教育(じょうそうきょういく)とは、道徳的,芸術的,宗教的などの社会的価値を高める意識を養うこと。
華道や茶道、詩吟、短歌など日本の伝統文化に慣れ親しみ、皇室の行事や歴史についても学びます。
令和の天皇陛下はスポーツではスキーがお好きなため、実際にスキーの訓練などもあります。
皇宮警察の特徴2)消火活動も行う
警察で唯一、消防活動を行うのも、皇宮警察の特長のひとつ。
皇居や御用地・御所は重要文化財の建物も多いため、万一の火災に備えての警防と、
絶対に火災が起こらないよう、防災活動も行っています。
皇宮警察の特徴3)人に“見られる“仕事
たとえば、毎日たくさんの観光客が訪れる皇居の門で、直立不動の姿勢を保ったまま、どんな悪天候の下でも長時間にわたって屋外で警備にあたらなくてはなりません。
そして、歩くときは一糸乱れぬ動きで、特別感たっぷりの制服に身を包んで立ち続ける「儀仗(ぎじょう)」。
海外の要人を案内する際は、もちろん英語力も必要です。
皇宮警察のお仕事は、“皇室守護”と言っても、単に警備をするというだけにとどまらず、
立ち振る舞いや教養そのものが、皇室のイメージに直結する“見られる”仕事でもあるのですね。
皇宮警察の皇宮護衛官の女性の割合と年収
現在の皇宮護衛官は約900名。
毎年30人程度の定員に、数千人の応募があり、毎年倍率は30倍以上の狭き門。
女性の割合は1割程度
約900名中、うち女性は80名で1割程度の人数ですが、女性の割合としては警察官より多くなっています。
採用試験では、男女関係なく成績上位者から採用されます。
女性であっても、男性と同じく、白バイ、騎馬など場面に応じた形で護衛にあたり、
皇宮警察学校では和歌や華道、茶道などの日本文化の教養も身に付けます。
<過去3年間の採用試験合格者数>
平成23年度 男性:29名 女性:5名
平成22年度 男性:25名 女性:4名
平成21年度 男性:20名 女性:4名https://careergarden.jp/kouguugoeikan/
「女性にとって皇宮警察学校での訓練は厳しい」と言う声もありますが、
ほぼ毎年女性の合格者が出ていて、現場の第一線で活躍している人も多く、
女性ならではの細やかな気遣いが活かせる場面も多くあります。
ただ、万一の際には、体を張って不審者に対応しなければならないため、日々の体力作りも必須項目。
採用試験に合格する基礎体力があれば「女性だからきつい」ということはありません。
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皇宮警察の護衛官はイケメンでも仕事がきつい?女性の年収や割合まとめ
皇宮警察の護衛官は、イケメン男性でも女性でも、
「礼儀正しさと品行方正であり、忍耐力を兼ね備えた人」
が必須条件。
なぜなら、皇宮護衛官は、皇族の方をお守りする重要な責務を担っているため、
かつ地道なトレーニングと教養が求められるからです。
皇族のために働くという誇りをもって、日々働いておられる皇宮警察の皆さん。
これからも、お仕事頑張ってほしいですね!